『Aクラス人材が教える35の秘訣』 (R)

サム・クックの曲「ワンダフルワールド」に好きな一節がある。
「I don't claim to be A student, but I try to be」、
意訳すれば「Aばかりつく優等生じゃないけど、そうなれるようがんばってはいるんだぜ」といったところだろうか。
そう言えばある大学では超優等生の成績表を「ウィンブルドン」とよぶそうな。
その心は「全A=全英」だそうで、二十年も前に友人Cから聞いた話である。

 

ウィンブルドンとは遠く離れた場所で生息しているぼくであるが、よい仕事をしたいという気持ちはある。
Aクラスの人に少しでも近づくにはどうしたらよいか。

まず言えるのは、全A=ウィンブルドンな人は意外に(現世的な)私利私欲がないこと。
仕事も儲かるからやるとかではなく、「楽しいからやる、Just for fun」、「自分がやらないといけない気がして、いてもたってもいられないからやる」パターンが多い。
Aクラス人材にとって、儲けは二の次なのだ。

また、シリコンバレーではこんなことを言うそうだ。
「Aクラスの人材はAクラスの同僚と働きたがる。Bクラスの人材はCクラスの部下を雇いたがる」。
先日、日米U18の野球試合を見ていたら、日本の高校選抜の選手の顔がみな、この上なく楽しそうなことに気がついた。
甲子園に出る高校のエース級ともなると、同じチームの中ですら自分と対等にプレイできるチームメイトはいないかもしれない。
決して口には出さないけれど、チームメイトのミスを食らって「足を引っ張られた」と悔しい思いをしたことだってあるだろう。
しかし全日本選抜ともなると皆「敵ながらあっぱれ」なメンバーばかりで、そんなメンバーとともにアメリカのAクラスのプレーヤーたちと存分に戦えるのだからさぞや楽しいことだろう。
想像するしかないが、うらやましい心境である。

今日はなんとなくそんなAクラスな人に出会える予感のする朝だ。
もし出会えたら、こっそり秘訣を聞いて「Aクラスの人材が教える35の秘訣」とかいう本を書いて大儲けだ。

嗚呼、ウィンブルドンは、まだまだ遠い。
(FB2015年9月13日を再掲。RはRepublishのRで、究極超人ではありません)

 

3分診療時代の長生きできる 受診のコツ45

3分診療時代の長生きできる 受診のコツ45