3分診療のままでよいとは思わない。それでもなお、できることがある。
総務省消防庁の資料(①)によると、12月と1月は急病とケガでの救急車出動が多い月だ。
H24年1年で急病での救急車出動は全国で約365万件(全体は約580万件)のうち9.7%の約35万件が12月、9.3%の約34万件が1月に行われている。一番少ない6月は約27万件なので、ざっと7~8万件は多いことになる。
年末年始は救急車の出動が多いのだ。
同じ資料では、119番してから現場に救急車がつくまで平均8.3分(平成24年)。
しかし注意が必要なのは119番通報があってから医療機関に運ばれるまでの時間の、地域差である。
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でも強調したが、119番通報があって救急車が現場に到着し、受け入れ医療機関が見つかってそこに患者さんが運ばれるまでの時間は地域差・状況差がとても大きい。
119番通報→医療機関到着までH24年全国平均は38.7分。しかし10%の確率で60分以上かかる。
また都道府県別に見ると、最短は福岡県の29.4分、二位は富山県の29.7分。
それに対し、119番通報→医療機関到着まで最長なのは東京都の54.9分である。
東京都には医療機関も多いが人口も多いこと、おそらく域外搬送も多いことなどが影響しているのであろうが、東京都で救急車を呼んでも医療機関につくのは54.9分後、という「相場」は知っておいてもよいだろう。
統計的には、日本人の24人に一人が救急車のお世話になるという。
本当に必要な人が救急車が利用できるよう、救急車を呼ぶほどではないけどどうしたらよいか迷ったときは電話相談などをご利用くださいませ。
病院到着までの時間を少しでも短くするためにできることはこの次に。
①