中島みゆき『帰省』に思う(R)

<遠い国の客には笑われるけど
押しあわなけりゃ街は電車にも乗れない
まるで人の全てが敵というように
肩を張り肘を張り押しのけあってゆく

けれど年に二回 8月と1月
ひとははにかんで道をゆずる
ふるさとからの帰り
つかの間ひとを信じたら もう半年頑張れる>(『帰省』)

 

そんなふうに中島みゆきは言うけれど、ふるさとはふるさとで大変だ。
誰かが車買い換えたら午後にはムラ中に知れ渡っているし、家と家の境界線をめぐってじいさんの代から争ってたりするし、選挙ともなれば真っ二つに分かれて反目しあったりするし。
工場はとっくの昔に海外移転、働こうにも役所か農協か学校ぐらいしか雇ってくれるところは無くなってしまって、なぜだかしらないけど役所の職員もみな代々の世襲制ときた。
まあ聞いた話ですけどね。

 

昔っから<ふるさとは 遠くにありて 思うもの>なんて言うくらいで、遠くから見てるぶんには悪いところは目につかない。
街には街の、ふるさとにはふるさとの、いいところも悪いところもいっぱいあって、
ゼアズ・ノー・ヘブン・オン・ジ・アース、地上に楽園なんて無いのさブラザー。
地上に楽園が無いって?HAHA、それじゃあちょっとでも俺たちで住みやすいところに変えてくしかないってわけだな、ボブ。

 

ボブって誰だ。
(FB 2015年8月13日を再掲)