2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧

耳鳴りと難聴と夢想家の話。

「耳鳴りというのは」耳鼻科医が言った。「難聴の裏返しなんですな。聴力検査のグラフです。ほら、左耳の、特に高い音が聴こえにくくなってる。キーンという高い金属音みたいな耳鳴りがするんですよね?そのぶん、高い音が聴こえなくなっているんです」 ふん…

AI是か非か論

AI是か非か。この話の結論は、やはり極めて凡庸なものとなる。 「大学で教えていますが、先日とうとうAIに書かせたレポートを提出した学生が出ました。正直、AIが書いたと見抜けなかった。唯一見抜けた点は、『この学生が、こんなに優秀なレポートを書けるは…

2007年。

トーマス・フリードマンならそれを、2007年だとするだろう。 ネットとは何か社会とは何か、公と私とは何かを考えてきた。その中でもネット空間と実社会の接続がいつ行われたのかが最近気になっていた。 昔語りは老人の証拠だが、昔はネットと実社会は、ひと…

シュウカツ考。

人生には少なくとも二度、シュウカツが必要になる時がある。社会人人生を始める時と、人生を終える時だ。 〈私は最近よく考えることがある。人間の美徳には大きく分けて二つの種類があるのではないかということだ。一つは履歴書向きの美徳、もう一つは追悼文…

赤羽の。

本を読んでいると「どこかでお会いしましたね」という瞬間がある。卵を割ったら2個黄身が出てきた時には及ばないが、しらす干しに小さなカニが入っていた時くらいには嬉しい。 『孤独のグルメ』(原作)第4話「東京都北区 赤羽の鰻丼」を読み返していたら「…

人生を、3年単位で生きるということ。

人生は短く、同時に長い。ハッと気がつくと10年なんてあっという間に経っていて、しかしこの先まだまだ生きなければならなかったりする。 古代ローマでは「Carpe diem.今日という日の花を摘め」なんていって、人間は一日一日を精一杯生きるしかないと教えた…