財政規律を至上命題とする「ザイム真理教」なるものはおそらくあるのだろう。
「実はプライマリー・バランスがゼロになりそうだった年があったんですよね。でもその年、アメリカ発の世界的金融危機が起きた。年末に、連日連夜さっむい役所でコート被ってガタガタ震えながらせっかく組んだ予算を組み直しました」と官僚の人に恨みがましく言われたことがある。お疲れ様です。
「財務省の圧力が」みたいなことを言う政治家の人や評論家の人がいる。
そりゃ全国各地の税務署情報収集ネットワークも持ってるし下手すりゃ税務調査ということで何日も何日もオフィスで対応を強いられることもあるだろう。予算も握ってるし。
大変てごわいタフな仕事相手だと思う。
だがゆうても法律の中で国のために身も心も捧げて働く日本で最も優秀な人たちが中央官僚である。
「国のために」の方法論はおおいに違うだろうが。
政治家ゆうたらそうした官僚が従うべき法律を作る立法府の人間だ。
大臣ともなれば行政府のトップだし。
「ザイム真理教ガー」ゆうてるヒマがあれば、「国のために法律の中で働く最優秀な人たち」にうまいこと働いてもらうよう政治家の方々には頑張っていただきたく。
ひとたび政治家となれば、「日本の国力を削るべく法律や道義や国際正義を無視して働く他国の政治家たち」とも切ったはったやらなければならないのだし。
「国のために法律の中で働く最優秀な人たち」にどううまく働いてもらうのか、そのために大風呂敷広げて数字と法律にめっぽう強くなんか知らんけど家族の誕生日まで覚えてくれていて人心掌握してくるコンピュータ付きブルドーザーみたいなやり方がいいのか人事権を取り上げて一括管理するようなやり方がいいのかは知らないが。
あらためて、政治家というのは大変な仕事だと思う。
雨の日も風の日も駅に立ち続け理念を訴え、選挙区まわりをし、時に週刊誌に叩かれ、タフネゴシエーターである官僚と駆け引きする。
報われない時も多いだろう。
「それでもなお」と頑張る政治家の方々を、有権者としては応援したい。
Dennoch.