絵文字考。

2026年3月末、XではAI自動翻訳機能が本格稼働した。その後ここ2週間ほど、毎日が発見の連続だ。
数日前は絵文字の効用を体感した。

近代絵文字の発祥地の一つは日本だ。ケータイ文化や2ちゃんねるのアスキーアートの存在は欠かせない。
絵文字はおそらく同時発生的に、世界各地で生まれ育ってきた。

〈海外においては、インターネット以前にもフェイスマークが、特に肯定的な感情を表すのに使われていた。イギリスの「i-D MAGAZINE」では、「i-D」(横向けに見ると、ウインクしながら口を開けて笑っている顔に見える。いや、イギリス人の感覚では)が使われていたし、アメリカの学校やオフィスでは、しばしば「: )」(横向けに見ると、ピースマークに見える)を文末につけた、タイプされた手紙やメモを見かけた。〉(井上トシユキ+神宮前org『2ちゃんねる宣言』文藝春秋2001年 p.189)

上掲書では非常に大事な指摘がされているため、繰り返して強調しておきたい。
「i-D」はウインクして口を開けた笑顔に見える。「イギリス人の感覚では」。

こうした絵文字や顔文字は昔、「エモティコン」と呼ばれていたことがある。
Emotion+Iconでエモティコンである。
たしかにこれは、文章に潜む書き手の感情を伝えるのに優れている。

上掲書を踏まえているが、たとえば

It's true😁

It's true😢

では伝わる感情が異なる。

AI自動翻訳はたいへん便利だが、内輪ウケや皮肉、歴史や文化的文脈を踏まえた言葉などは翻訳されにくいことがある。そうした時に思わぬ誤解を生むことがある。
真剣に言っているのか皮肉で言っているのかが異文化に伝わりにくそうな時、絵文字はたいへん有効だ。

気をつけなければいけないのは文化圏により絵文字が持つ意味がまったく異なる場合があることだ。
📛は日本語圏では「名札」を示す絵文字だが、非英語圏ではこれは「Tofu on fire」を示す。ところで、Tofu on fireって何。

豆腐ぐらいならいいがシャレにならない絵文字もある。
あえて出さないが、日本語圏で「汗」を示す絵文字は、アメリカではほかの分泌物を示すという。
この絵文字を日米間で無意識に使うとおかしなことになるから気をつけるべきだ。
これは半分本気だが、絵文字が伝達する中で、誰かが「汗」を「汁」と書き間違えたのではないか。
かつてスキアパレッリがイタリア語で書いた「canali/溝」が英訳されるときに「canals /運河」と誤解されたように、あるいはシンデレラの物語が伝わる時に「vair /毛皮」の靴が「verre /ガラス」の靴にいつの間にか変わっていったように。

個人的に、今までは絵文字を使っていなかった。子どもっぽい感じがするからだ。
だがこれからは、多文化交流のために積極的に使っていこうと思う。
もちろん翻訳を超えない内輪ウケ、しかも特定の年代にしかウケないジョークもやめる。ああいうのはよくない。

だから、内輪ウケもやめて、絵文字をバンバンつかってわかりやすいポストをしたいと思ってるのは

…誰……誰……誰……誰……
俺!?
俺!!
俺俺俺俺‼️
Ahh~↑↑↑💥💥真夏🌞🌴🏄🎇🎆🌺のJamboree〜〜〜〜‼️‼️レゲエ🇯🇲💃🙌🏻砂浜🌺🌺🦭🏖🌴🌞Big Wave🌊🦭🌊🦭🌊🦭🌊💥💥💥🦭🦭🦭🦭🏄🏊🍍🌴🌻☀️🐚👙🦭