2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

週刊文春『飲んではいけない薬』を読んでー最善の薬の副作用対策とは(R)

「ぼくくらいになるとね、何でも患者さんの前で調べちゃうんだよ」 十数年前、F先生がぼくら研修医に言った。 薬の副作用の話を特集した週刊文春の『飲んではいけない薬』の記事を読んでF先生の言葉を思い出した。 F先生は大変な博学で、どのような病気の…

週刊文春『飲んではいけない薬』を機に確認しておく薬によるパーキンソン症状

今週木曜日発売の週刊文春では、『飲んではいけない薬』を特集していた。 執筆者が鳥集徹氏だったため当初警戒して読み進んだ。警戒した理由は二つあって、鳥集氏は例の週刊現代の特集の一部を執筆していたことと、その昔『ネットで暴走する医師たち』という…

絆と納豆(R)

「きずなはね、切れたら結ぶ、切れたら結ぶの繰り返しや」。 糸に半ぶん、と空中に指で文字を書きながらH先生は言った。H先生はそのとき86歳、京都で60年地域医療をやってこられた。 国民健康保険制度もないころから西陣の職人の家を一軒一軒回り、独居の病…

『美味しんぼNEO』私案

あの名作が帰ってきた!ネオ東京を舞台に再び戦いの火蓋が切って落とされる!! (第1話 山岡対雄山、再び) 「士郎、お前に本当の味がわかるかためしてやろう」 「おのれ、海原雄山っ!」 (第2話 ネオ美食倶楽部にて) 「それでは聞くが、味ポンの『ポン…

PIKO's Diner.

ペンとアップルとパイナップルが増殖している。 ピコ太郎の「PPAP」が世界中でマネされてyoutubeにアップされている様子を見ていると、1973年生まれのぼくはスザンヌ・ヴェガの「Tom's diner」という曲を思い出す。 今回、オチもなにもなくて、ただただyoutu…

AIについて語るときに我々の語ることー医者がケンタウロスになる日 2

イライザが誕生して50年、幸いにして人間の精神科医はいまだにその活躍の場を奪われていない。 しかしブライアン・クリスチャンの『機械より人間らしくなれるか?』(草思社文庫。チューリングテストに挑むライターの話)によれば英国国立最適保健医療研究所…

AIについて語るときに我々の語ることー医者がケンタウロスになる日

202×年、地球の医者はケンタウロスになる。 AI、人工知能についてあちこちで語られている。 オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授は、AIによって人間の仕事の約半分が奪われていくと予測した。 オックスフォード大学が認定 あと10年で「消え…

よみうりカルチャー北千住の公開講座『認知症との上手な付き合い方』、無事終了いたしました。

本日、よみうりカルチャー北千住にて、公開講座『認知症との上手な付き合い方~家族の心得~』開催いたしました!たくさんの皆様にご参加いただき、熱心な質問も数多くいただきました。ご参加の皆様、よみうりカルチャーの皆様、ありがとうございました!次…

明日北千住で公開講座やります!

明日16日日曜日、13時より北千住のよみうりカルチャーで市民向け公開講座「認知症との上手な付き合い方~家族の心得~」やります! 当日お申込み大歓迎。 認知症との上手な付き合い方〜家族の心得〜:よみうりカルチャー北千住:よみうりカルチャー(読売・日…

日本の医療費、40兆円を突破ーマクロ医療とミクロ医療(R改)

日本の医療費総額は、2014年度に40兆円を突破した。原因は高齢化と医療技術の進歩だ。こうしたニュースが出ると必ず、「終末期の患者に過剰な治療をしているせいだ。医療現場はそうした過剰医療をやめるべき」という話がでる。実際にはもっとえげつなく、「…

夕方、メトロにて~セント・オブ・ウーマン

<やがて私は、陰鬱だった一日の出来事と明日も悲しい思いをするだろうという見通しに打ちひしがれて、何の気なしに、マドレーヌのひと切れを柔らかくするために浸しておいた紅茶を一杯スプーンにすくって口に運んだ。とまさに、お菓子のかけらのまじったひ…

大隅教授会見『社会全体で基礎研究を支える仕組みを』に思うー100年前、築地精養軒にて

ノーベル生理学医学賞受賞が決まった大隅良典栄誉教授が、記者会見で「社会全体で基礎研究を支える仕組みを」とたびたび訴えておられる。 ノーベル賞・大隅教授「年間100万円あれば、やりたいことを進められる研究者がたくさんいる」 (日刊工業新聞電子版)…

ノーベル賞受賞者が必ずやっている超シンプルな3つのプロセス(R)

東京工業大学の大隅良典栄誉教授がノーベル医学生理学賞を受賞した。素晴らしいことだ。 ノーベル賞受賞者ときくと常人には想像もつかない思考と行動をしているかと思うがそうではない。 ノーベル賞を受賞した人々が必ずやっていることは、実はある意味で大…

公開講座『認知症との上手な付き合い方~家族の心得』『家族が認知症と診断されたら』のお知らせ

今月、よみうりカルチャー北千住および京葉で、『認知症との上手な付き合い方~家族の心得』『家族が認知症と診断されたら』という公開講座を開催いたします! ○10月16日(日)13時からよみうりカルチャー北千住で『認知症との上手な付き合い方~家族の心得…

人生最期の日を考える。

雑誌『女性セブン』をパラパラとめくってきたら<人生最後の日、あなたはどう向き合いますか?>という文字が飛び込んできた(10月13日号 p.142-143)。ホスピス医・小澤竹俊氏の連載の第2回だという。 高齢化を反映してか最近「終活」ブームで、あちこちで…