花見の意味。

今年になってようやく花見の意味がわかった。何十年も、「花など眺めて何になる。どうせ皆花など見てはいない」と思ってきた。
コロナ禍と加齢を経て唐突に花見の意味がわかった。あれは「桜浴(さくらよく)」「生命浴(せいめいよく)」なのだ。


暗くて寒い冬を耐え、銀色の冬が春に溶け込んで、啓蟄と春分を経ていよいよ無数の生命が本格的に躍動し始めた、活力あふるる大気を浴びるために人々は花見をするのだろう。