2016-01-01から1年間の記事一覧

ufufu.tvで健康情報コラム始まりました!

ネットメディア、ufufu.tvさんで健康情報コラムが始まりました。第一回は「風邪」。 ぜひお読みください! ufufu.tv

ルクセンブルクの国民負担率95%のナゾ

長年のナゾがもしかしたら解けそうなのでご報告。 長年のナゾというのは、国民負担率(所得のうち何%を税金と社会保険料のために払っているか)の海外比較の表で、2013年のデータで日本は41.5%の国民負担率なのに対し、ルクセンブルクはなんと95%というの…

クリスマス・キャロル2016(R)

クリスマス明けの月曜日、知人がこんな話をしてくれた。 「あっ、プレゼントだ!やった〜!!」。 12月25日、子供たちの喜びの声が家中に響き渡ったんだよ。いつもは出来るだけ長く寝ていたいうちの子たちも、この日ばかりは一刻も早くと寝床から飛び出しはし…

冬至の朝、再生と復活を想う(R)

サンスクリット語で「心身のやすらぎ」「休息の場所」を意味するそのホスピスは、京都のはずれにあった。ひとしきりホスピスの中を案内してくれたあと、事務長さんがぼくを庭に誘ってくれた。 寒い季節だったけれど小春日和の庭は暖かく、ベンチに腰かけてポ…

<過去の“不良”行為 市長が中高生に自慢>に思う(R改)

兵庫県西宮市の市長が中高生向けのイベントで「おれも昔は授業をさぼってタバコを吸ってたりした」と発言してしまい問題になっているという。 headlines.yahoo.co.jp 「俺も昔は悪かったんだよ」と言いたがる男の人には時々出会うがあれはどういう心理なのだ…

なぜ世の中の友達というものは病気の人にテキトーなアドバイスをするのだろうか。

「右から左へ受け流してください。全力で」 たまりかねてぼくはそう言った。ある日の診察室での出来事。 「血圧の薬は飲み始めると一生やめられないから飲まないほうがいいって友達に言われた」 「クレストールは飲むと死ぬって友達に言われた」 「糖尿病に…

welq問題を機に考える、モノを書くときにきちんとした引用が必要な著作権法以外の理由

「肩こりは動物霊のせい」でおなじみのwelq by DeNAが公開を中止した。 医療情報サイト公開中止 DeNA・守安社長、会見で陳謝(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース 社長は「成長を追い求めすぎた」と会見で述べたそうだけど、追い求めたのは成長じゃなく安…

週刊現代<気をつけろ!減塩しすぎると認知症になる>に気をつけろ!

今週発売の週刊現代の表紙には<気をつけろ!減塩しすぎると認知症になる>の文字が躍っている。 ここのところ週刊ポストを筆頭にアンチ減塩ブームと味噌汁の猛プッシュが激しいが、内容がテキトーなので困ったものだ。「肩こりは動物霊のせい」でおなじみの…

「ふるさと納税」は反・民主主義かもしれないという話

「ふるさと納税」の納税額が急増しているとのニュースをテレビでみて、「ふるさと納税」と「クールビズ」は同じ構造だと気付いた。大義名分と実利がセットだと制度は普及・定着しやすいということだ。 大義名分だけでもダメ、実利だけでもダメ。 「クールビ…

『仕事は楽しいかね?』マックスと読む週刊ポスト 医療情報リテラシーの鍛え方④

ここ1、2週、週刊ポストでは<「塩分を減らせば血圧が下がる」は間違いだった>特集をやっている。減塩は高血圧治療の第一歩とでもいうもので、<「塩分を減らせば血圧が下がる」は間違いだった>と言われるとほんまかいなと思ってしまう。 ちなみに、高血圧…

救急車有料化について一人の医者が考える(R改)

救急車の出動件数が増え続けていることを背景に、救急車有料化の議論が医療機関以外でも広まってきた。ごく一部の心ない市民がタクシー代わりに救急車を利用しているため、医療機関内では昔から救急車有料化すべきだという感情が多数派を占めるように思う。 …

インテリジェンス・オフィサーと読む週刊ポスト <「塩分を下げれば血圧下がる」はやっぱり間違いだった>はやっぱり間違いだったー医療情報リテラシーの鍛え方③

週刊ポスト記事、<「塩分を減らせば血圧下がる」はやっぱり間違いだった>を題材に、専門外の情報の真偽をどう見極めていくかを考えている。 ほんとかウソかわからないような情報の海を渡っていく場合、特に専門外の情報をどう判断するかは重要だ。自分の専…

エンジェル投資家と読む週刊ポスト <「塩分を減らせば血圧下がる」はやっぱり間違いだった>はやっぱり間違いだったー医療情報リテラシーの鍛え方②

週刊ポスト<「塩分を減らせば血圧下がる」はやっぱり間違いだった>という記事を題材に、自分の専門外の領域の情報の真偽を確かめる方法について考えている。 次から次へと本当ともウソともわからない情報が飛び交う中、すべての分野の情報をじっくりと検討…

ネットウォッチャーと読む週刊ポスト <「塩分を減らせば血圧下がる」はやっぱり間違いだった>はやっぱり間違いだったー医療情報リテラシーの鍛え方①

21日発売の週刊ポストでは先週号に引き続き<「塩分を減らせば血圧下がる」はやっぱり間違いだった>という特集をやっている。特集では<「塩分過多が高血圧を引き起こす」という“常識”を覆した本誌前号の特集は、大反響をもって迎えられた。>(p.32)と盛大…

週刊ポスト<「塩分を減らせば血圧下がる」は間違いだった>は間違いだった

今週発売の週刊ポスト11月25日号では、<その健康常識 今では大間違い>という特集をしている。表紙の中でも目につくのが<「塩分を減らせば血圧下がる」は間違いだった>の文字。 それにしても何度も思い知らされるのが雑誌の読者の高齢化だ。だって冒頭カ…

ハフィントンポスト記事『誰がトランプに投票したのか』を読んで。

ハフィントンポストの記事『誰がトランプに投票したのか』を読む。 www.huffingtonpost.jp 記事では①トランプ支持者は決して「白人低所得」層だけではなかったこと、②若者はヒラリー支持、高齢者はトランプ支持だったこと、③ヒスパニックの29%がトランプを…

『隠れトランプ』から学ぶ3つのこと。

今回の大統領選挙でおおかたの予測がはずれたのは「隠れトランプ支持」がいたからだという。世論調査で「トランプ支持」と明言すると「差別主義者」「低所得の白人」とレッテルを貼られるので、隠れてトランプ氏を支持してた人がかなりいたということだ。 こ…

Obama will be back !?-これからアメリカを襲う3つの失望と、ポスト・トランプ

まさかのトランプ大統領誕生である。これからどうなるんだろうと今朝考えて、ひとまずの結論を得た。これから、アメリカを三つの失望が襲っていく。 一つ目はヒラリーを支持したエスタブリッシュな人たちの失望。どんなにマイノリティのため、多様な価値観の…

アメリカ大統領選の山場スーパーチューズデー-なぜアメリカでは火曜日に選挙をやるのか

2016年11月8日、アメリカで大統領選挙が行われる。 細かく言うと、行われるのは大統領を選ぶ人、選挙人を選ぶ選挙だ。 全米で538人の選挙人を選び、選ばれた選挙人たちが12月に大統領を選ぶ。それぞれの州の選挙人数は、各州の上院と下院の議員数の合計と等…

映画化希望ーネット起業家から警察官になった男、ブレット・ゴールドスタイン その1

誰かブレット・ゴールドスタインの話を映画かドラマにしてくれないだろうか。 ゴールド・スタインはネット起業家からシカゴの警察官になった男だ。ジリアン・テット『サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠』(文春E-BOOK 2016年)の第5章に出てくる。 以下…

AIと欲望の果て

以前から「生産性の上がり過ぎた世界で何が起こるか」ということについて考えている。 思考実験として、1人の人がそれぞれ1の食糧を生産し、1の食糧を消費する100人の村を考えてみる。 1人の人が1の食糧を作り、自分で食べたり売買したりして暮らしている…

週刊文春『飲んではいけない薬』を読んでー最善の薬の副作用対策とは(R)

「ぼくくらいになるとね、何でも患者さんの前で調べちゃうんだよ」 十数年前、F先生がぼくら研修医に言った。 薬の副作用の話を特集した週刊文春の『飲んではいけない薬』の記事を読んでF先生の言葉を思い出した。 F先生は大変な博学で、どのような病気の…

週刊文春『飲んではいけない薬』を機に確認しておく薬によるパーキンソン症状

今週木曜日発売の週刊文春では、『飲んではいけない薬』を特集していた。 執筆者が鳥集徹氏だったため当初警戒して読み進んだ。警戒した理由は二つあって、鳥集氏は例の週刊現代の特集の一部を執筆していたことと、その昔『ネットで暴走する医師たち』という…

絆と納豆(R)

「きずなはね、切れたら結ぶ、切れたら結ぶの繰り返しや」。 糸に半ぶん、と空中に指で文字を書きながらH先生は言った。H先生はそのとき86歳、京都で60年地域医療をやってこられた。 国民健康保険制度もないころから西陣の職人の家を一軒一軒回り、独居の病…

『美味しんぼNEO』私案

あの名作が帰ってきた!ネオ東京を舞台に再び戦いの火蓋が切って落とされる!! (第1話 山岡対雄山、再び) 「士郎、お前に本当の味がわかるかためしてやろう」 「おのれ、海原雄山っ!」 (第2話 ネオ美食倶楽部にて) 「それでは聞くが、味ポンの『ポン…

PIKO's Diner.

ペンとアップルとパイナップルが増殖している。 ピコ太郎の「PPAP」が世界中でマネされてyoutubeにアップされている様子を見ていると、1973年生まれのぼくはスザンヌ・ヴェガの「Tom's diner」という曲を思い出す。 今回、オチもなにもなくて、ただただyoutu…

AIについて語るときに我々の語ることー医者がケンタウロスになる日 2

イライザが誕生して50年、幸いにして人間の精神科医はいまだにその活躍の場を奪われていない。 しかしブライアン・クリスチャンの『機械より人間らしくなれるか?』(草思社文庫。チューリングテストに挑むライターの話)によれば英国国立最適保健医療研究所…

AIについて語るときに我々の語ることー医者がケンタウロスになる日

202×年、地球の医者はケンタウロスになる。 AI、人工知能についてあちこちで語られている。 オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授は、AIによって人間の仕事の約半分が奪われていくと予測した。 オックスフォード大学が認定 あと10年で「消え…

よみうりカルチャー北千住の公開講座『認知症との上手な付き合い方』、無事終了いたしました。

本日、よみうりカルチャー北千住にて、公開講座『認知症との上手な付き合い方~家族の心得~』開催いたしました!たくさんの皆様にご参加いただき、熱心な質問も数多くいただきました。ご参加の皆様、よみうりカルチャーの皆様、ありがとうございました!次…

明日北千住で公開講座やります!

明日16日日曜日、13時より北千住のよみうりカルチャーで市民向け公開講座「認知症との上手な付き合い方~家族の心得~」やります! 当日お申込み大歓迎。 認知症との上手な付き合い方〜家族の心得〜:よみうりカルチャー北千住:よみうりカルチャー(読売・日…