2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧
〈人間、やはり一人では生きていけないのだろう。たった一人で生きていける人もいるが、大半の人は、家族がいて、友達がいて、そこでやっと自分の道に向かう梯子を上り始めることができるのではないかと思う。以前父が、「年配の人はな、若い奴が夢に向かっ…
引く医者引かぬ医者の話。 「患者さんを主力としたチーム医療」とは何かを語る前に、非常に残念な事実を話さなければならない。前提として、ぼく自身は軽症慢性期比較的ご高齢の患者さんの外来診療を生業としていて、限られた地域の限られた範囲の患者さんを…
引く医者引かぬ医者の話。 医療業界のスラングで「引く医者」と言えば、受け持ち患者さんがなぜだか次から次へと重症化していく医者のことを言う。「引く」原因には複数の要因があり、スーパーナチュラルな部分もあるかもしれないが、人智の及ぶ範囲で「引か…
引く医者と引かぬ医者の話。 担当した患者さんが片端から重症化したり、アクシデントが多発したりする状態を、医者のスラングで「引く」という。若い間、十分なバックアップとフィードバックのもとで「引く」のは悪くない。多くの経験、とくにトラブルシュー…
ユニクロの柳井正氏の記事が話題だ。https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/depth/00357/?n_cid=nbponb_fbbn&fbclid=IwAR2b3Hr0YDXmARsBBCPUUoNc5upsiNQT2l-aKqiIwwSZgk3aFhGtP2N7vHU 危機感はおおいに共有するけれど、対応として「国の歳出を半分にして…
“引かぬ”医者になるための話のための超長い前フリ。 ルネ・デカルトは『方法序説』Discours de la methodeの中で、物を考えるにあたり4つのルールを自らに課した。1.明証性の尊重2.問題の分割3.単純性の尊重4.網羅的列挙である。 デカルト『方法序説』から安…
“引かぬ”医者になるための話。 賛否もあるだろうし、誤解も生むだろうから、慎重かつ丁寧に書く。 〈「経験を積んだ医者ってのは、病気しか見ないものなんだ。おれはまだ、病人が見えるんだよ、君」〉(バルザック『ゴリオ爺さん』新潮文庫 平成十八年三十四…