コロナ疲れのしのぎ方~マイ・フェイバリット・シングス

〈薔薇の上の雨粒
子猫のヒゲ
キラキラした銅のケトルに
ふんわりしたミトン
リボンのかかったブラウンの小包
それが私のお気に入り〉(『My favorite things』。意訳)


犬に噛まれたりハチにさされたりして気分が沈んだときは自分のお気に入りのことを考えるとよいという。
犬に噛まれたりハチに刺されたりしながらも子猫のヒゲのことを思い浮かべて良い気分になるなんてとんだドジっ子だが、コロナ疲れを乗り切るためにマネしてみる。

 

マイ・フェイバリット・シングス、私のお気に入り。
雨上がりの夜空に市営グランドの駐車場、午後の授業をサボって屋上で聞くトランジスタラジオ…清志郎の影響が強すぎる。Boysは今ごろ眠ってるんだぜ。

 

冬の朝早く家を出て、少しずつ明るくなる朝焼けを見ながら歩く。手には〈100円玉で買える温かさ〉の缶コーヒーを持ちながら。正確には〈130円で買えるあたたか〜い〉缶コーヒーだな。オザキは盗んだバイク、ちゃんと返したかなー。
ダメだ、すぐ脱線してしまう。

 

ええと、私のお気に入り、と。
…特に予定もなくふらりと異国の街に赴き、インフォメーションセンターで安いホテルを教えてもらって荷を解く。これから何をしようか、とひと思案しつつウトウトと寝てしまう。時差ぼけもあって誰も知らない夜明けが明けたとき、町の角からステキなバスが出る。窓の外にはリンゴ売り…今度は陽水が出てきた。

 

いっこうに話は進まないが、かくのごとくマイ・フェイバリット・シングスのことを考えるとしばらくの間は新型コロナのことを忘れられるのでお試しください。

 

3分診療時代の長生きできる 受診のコツ45

3分診療時代の長生きできる 受診のコツ45

  • 作者:高橋 宏和
  • 発売日: 2016/02/20
  • メディア: Kindle版