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『隠れトランプ』から学ぶ3つのこと。

今回の大統領選挙でおおかたの予測がはずれたのは「隠れトランプ支持」がいたからだという。世論調査で「トランプ支持」と明言すると「差別主義者」「低所得の白人」とレッテルを貼られるので、隠れてトランプ氏を支持してた人がかなりいたということだ。
 
ここから覚えておくべきことは3つある。
世論調査の専門家も与えられたデータを元に判断するので、間違ったデータを与えれば間違った答えが出る。
昔読んだ統計の本に「ガベージ・イン、ガベージ・アウト/(統計処理の手法が正しくても)ごみを入れればごみが出てくる」と書いてあった。
だから、将来AIが人間のデータを力技でバンバン処理して人間を巧妙にコントロールするとしても、間違ったデータを与えれば「AIのウラをかく」ことができるということだ。AIのウラをかく必要があるかは別として。
 
覚えておくべき2点目は、データを扱う人は価値に対して中立でないと結果がゆがむということ。
メディアにいる人は反トランプ・親ヒラリーが大多数で、そうした目で世論調査をし、データ処理するとやはり歪んだ結果(ヒラリー当選確実)が出てきた、というわけで、個人の信条は別にして、心を無にしてデータを集め処理しないといけないんだなーという結果でしたね。
 
覚えておくべきもう1点は、「アメリカ人も空気を読む」ということですね。
今後、「空気読むのは日本人だけ。アメリカ人は周囲にどう思われようと堂々と自分の信念を主張する」という言説に出会ったら、「でも『隠れトランプ』、たくさんいたよね」と反論することにいたしましょう。
本音と建て前を使い分けるのは日本人だけーみたいなことを言う人は昔からいるけど、アメリカ人だって建前では「差別はいけない」といいながら、本音ではトランプ支持したりしているわけで、ものごとってのはそう簡単にいかんですね。
「peer pressure/同調圧力」という言葉がある時点で「欧米では周りの目を気にする人はいない」みたいな話は眉唾だと昔から思ってました。アメリカでは世界一お金をかけた、技術的にもどこよりも進んだ選挙キャンペーン手法と選挙予測が駆使されていますが、それすら裏切っちゃうほどアメリカ人の本音と建て前にもギャップがあったってのは覚えておくべきことですね。
 
トランプ氏が当選して以来、マイノリティに対する嫌がらせなどが増えているとか。
「国の一番エライ人が堂々と差別と偏見をアピールしてるんだから、我々が思ってることをあらわにして何が悪い」という感じなんでしょうか。
今まで隠していた「トランプ的なもの」ー女性や外国人に対する差別心とかーがこれから表に出てくるとなるとちょっとうんざりします。
心の奥底に一生隠したままでいたほうがいいものってのもあるように思いますけどね。

 

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