それはとある年の瀬のことじゃった。
じさまとばさまはもうすぐ正月じゃというのに、ごちそうもなく、すきま風に吹かれながらさみしい年末を送っておった。
「どうれ、わしが町で帽子や飾り、服でも売ってくるかの」
じさまはそういうと押入れのなかからいくつか帽子や首飾りや服を引っ張り出してくると、町へでかけていった。
「気をつけてな、じさまや」
ばさまはそういうと、雪の中を出掛けていくじさまを見送ったもんじゃ。
「帽子はいらんかね。首飾りはいらんかね」
町ではみんな正月の準備に忙しく、じさまの売ってるものに足をとめるものはおらなんだ。
「やれやれ、やはり売れんか」
じさまははしょんぼりすると、持ってきた荷物をしまい込んで家路へとつくのじゃった。
家への道すがら、じさまは雪にまみれたお地蔵さまたちを見かけた。
「おやおや、こんな格好じゃあ、お地蔵さまたちも寒かろう。…そうじゃ、売れ残りですみませんが、よかったらこれ使ってくだされ」
そういうとじいさんは、お地蔵さまに売れ残りの服を着せてやり、首飾りをかけ、帽子をかぶせてやった。
じさまは家に帰るとばさまにことの顛末を話したそうな。ばさまは「それはよいことをしなすった」と喜んで、その晩じさまとばさまは白湯を飲んで寝たそうな。
どかーん。
大きな音に驚いて、じさまとばさまは目を覚ました。
あわてて外に出るとそこには大きな米俵と正月のごちそうがおいてあった。
びっくりして顔を挙げると、そこには昼間のお地蔵さまたちが巨大化して立ち並んでいたそうな。
「hey yo!
俺は天竺生まれhip hop 育ち 悪そなヤツはだいたい友だち
悪そなヤツとだいたい同じ ウラの道あるき見てきたこの街
Z・I・Z・O・U Z・I・Z・O・U
ミロクgeshoを待たずに 六道輪廻の旅のはじまり
悟りで煩悩をドカーっと蹴って ドカドカいって
Jikidoの点心プラスSANRI菜 護摩酢で一気に流し込む
Z・I・Z・O・U Z・I・Z・O・U
逃した魚は一生の不覚 置いてく帽子は一生の功徳
天界一番小さなMCs O-Z-I Z-O-U
そこな若造 B-boyのBを定義してみな(yes yo) BuddaでBosatsuでBozuのBだ
俺の名前は B-boy Buddaの申し子 よく聞きなそこらのトーシロ
Z・I・Z・O・U Z・I・Z・O・U
集えよ Zの旗のもと
Z・I・Z・O・U Z・I・Z・O・U
俺たち天竺“Z”family」
米俵やごちそうにびっくりしたじさまとばさまの顔を見ると、お地蔵さまたちは満足したようににっこりと笑われて、そんな歌を歌いながらいずこかへ去って行ってしまわれたそうな。
もちろん、じさまが差し上げたベースボールキャップやカンゴールハット、ぶっとい金のネックレスやフード付きパーカーは、しっかりとお地蔵さまたちのお身体を飾っておったそうじゃ。
とっぺんぱらりのぷう。
みなさま、よいお年を。
You know, a long time ago, brother一休said,
「門松は 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」。
Yes, peace and One Love.
【ネタ元楽曲】
『Grateful Days』Dragon Ash featuring ACO, ZEEBRA
『Z魂』ZINGI
『TOu-KYOu』 Soul Scream
『カンケリ』 Kick The Can Crew
『B-BOYイズム』RHYMSTER