ひとまずライフワークの話のまとめ。
〈生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ〉(谷川俊太郎『生きる』より抜粋)
山あり谷あり、長い長ーい人生を送る上で、生きる糧を得る仕事・ライスワークと別でもいいから、自分のレゾン・デートル、存在理由となるような仕事・ライフワークを持つとよいのではないかと考えた。
他者の評価や外部の状況に左右されず、ただ淡々と己の喜びのためにだけ積み上げていく仕事。
放っておけば人生は、日々の慌ただしい生活の鋭い顎に持って生まれたいのちの塊をガリガリガリとかじりとられて終わってしまう。
人生に味わわれるのではなく、人生を味わうための仕事、そんなものがライフワークやライフテーマではないかと思う。
ミシンの機械についている、各メーカーのエンブレムマークを集めるのがライフワークだった者がいた。
https://togetter.com/li/1421711
世界中のミシンメーカーのありとあらゆるエンブレムマークのコレクションは、他人には無用なものだしぼくも要らないが、それでもなお、ぼくには尊くて神々しいものに見える。
彼か彼女かのコレクションは未完成だっただろうけれども、ミシンメーカーのエンブレムマークを集め続けるというライフワークを持ったことで彼か彼女かの人生は、充実したものとなったことだろう。
人生は、ライフワークを持たずに過ごすには長すぎるが、ライフワークを持って過ごすには短すぎる。
かくのごとく、ライフワークやライフテーマの中身はなんだってよい。生きている途中で、やっぱり違うとなれば変えてもいい。
大事なのは、自分のライフワークはこれだと思い定めることで人生に意味が与えられ、一つの芯を持って日々を送れるということだ。
自分語りで恥ずかしいが、ぼく自身のライフワーク、ライフテーマは「生きる」ということに定めている。
「生きる」について問い、「生きる」について情報を集め、「生きる」について考え、「生きる」について行動する。
何かを書きたくなったら沢尻エリカより「生きる」を優先して文章のテーマとする。
だからもしぼくが、深夜の公園のブランコに乗って「命短し 恋せよ乙女」と歌っていたら、「なるほど一生懸命ライフワークに勤しんでいるのだな」と思って生温かい目で見守っていただければ幸いである。志村喬か。
【PV】生きる Reflection Eternal LHW? Remix / 不可思議/wonderboy