配膳ロボは優良顧客の夢を見るか。

ネットで、年配の人がファミレスで店員に注文しようとして何度も「タブレットでご注文ください」と言われちゃうエピソードを読んだ。
切ない気持ちはわかる。
すごくわかるんだけど、徹底した無人化によってコスト抑えて実現した低価格と、人件費かけた人的対人サービスの両方のいいとこどりしようとしてるんだよなあ…。
 
 人的サービスを期待するならその人の時給分などなどが上乗せされた料金を負担しないといけないし、低価格を期待するなら無人化サービスを甘んじて受け入れないといけない。
トレード・オフ&ノー・フリー・ランチ。
 
その年配の人を責める気は毛頭ありません。「ゲーム」のルールが急に変わったら誰だって戸惑います。
 
ただ、「人間の情はどこへいった」とか「ファミレスは心のこもった温かいサービスを」みたいな「お気持ち」主義には非常に反発を覚えます。
 
「タブレットに慣れない人に対応するのも店員の仕事」というご指摘もある。その通りだと思う。
一方で、店側は「『長くお付き合いいただきたいお客様』と、『そうでないお客様』がいる」という認識に基づき、消極的な顧客の選別を始めているのだと思います。
定常社会では、良質な顧客を囲い込む。
 
新規の「太客」が期待しづらい定常社会では、 既存の良客を囲い込みます。
運営コストが上がったり既存客が逃げるような顧客は遠ざける戦略を取ります。
オシャレな店が「隠れ家」みたいな場所にあったり。
 
定常社会の顧客囲い込み&未知数の新規客を遠ざける戦略の極北が古都の「一見さんお断り」。
そんなことを考えているうちに、今日もヤツが来た。

帰りがけに見たら寝てました笑
このシステム設計した人たちは天才的だよなあ。ネコならなんでも許されるってことを知り尽くしてる笑

「注文→調理→配膳→下膳→会計」という業務を研究し尽くして、「ネコが運べばお客も許してくれんじゃね?配膳ロボからテーブルに下ろすとこくらいやってくれるんじゃね?」という結論に達したんでしょうね。
 研究してみたら下膳は無人化難しかったということなのでは。