2025-02-01から1ヶ月間の記事一覧
「リベラルアーツ」とか「幅広い教養」とかの大事さをやたらと強調してくる人がいるけど、その中には自分の専門性が無い人がいる。そういう人は何か専門的な分野そのもので戦うと負けちゃうから、バトルフィールドを無限に広くして、哲学者には「最新の脳科…
予防接種を。それが医療費を抑制する。感染対策を。それが医療費を抑制する。子どもにも大人にも栄養のある食事と十分な睡眠と適度な運動を。それが医療費を抑制する。禁煙や節酒を。それが医療費を抑制する。血圧やコレステロールや血糖のコントロールを。…
近代科学と啓蒙思想を生んだイギリスでは、科学者が子ども達に直接学びを伝える伝統がある。最も有名なのは「クリスマス・レクチャー/Christmas Lectures」である。中でも1860年にマイケル・ファラデーが英国王立研究所で行った講義は名高く、『ロウソクの…
ある時、神が人間に命令を伝えるためにカメレオンを呼んだ。神はカメレオンにこんな伝言を託した。「人間どもよ、死ぬな」この命令が伝われば、人間は不死となる。 カメレオンが人間界に向かってのこのこと歩いているうちに、神の気が変わった。神はトカゲを…
〈会えばわかるとか、会うといい人だからとか、ネットで険悪になった人たちに対して言う人がいるのが昔から不気味でそれは要するに、会うこと、親しくなることで物事が解決するのではなくて、酒やタバコと同じようで嗜好品であるから、親しくなるというのは…
ネット上の議論では、広義のWhataboutismとでも言おうか、「じゃあ◯◯はどうなんだ」とか「でも××ということもありますよね」とかいう批判は無数に出てくる。自説の無謬性を証明しようとしてそうした広義のWhataboutismに逐一反論したりすると次第に無理が出…
もしも願いが叶うなら、「人好きのするジジイ」になってみたい。普通に考えて、嫌われるより好かれるほうが人生の最終章としてふさわしいだろう。 外来診療やっていると、時々「この人若い頃モテただろうなー」と感じさせるナイスシニアに出会う。妙に人懐こ…
「イタリアではね、トラブルに遭ったときに怒っても誰も気にしてくれません。怒ってるなあでおしまい。だからトラブルに遭ったときはね、思いっきり困ってみせるんです。困った困ったどうしようってね」イタリアに長く住んでいたというその人が、カウンター…
あまり意識されていないことだけど、幸せには外部要因と内部要因がある。外部要因には富や名誉や地位なんかがあって、それらを子供たちが獲得できるように親たちはしゃかりきになるけれど、もしかしたらそれ以上に大事なのが内部要因だ。 内部要因は言い換え…
何畳敷かは覚えていないが、その部屋には大変立派な額が飾ってあって、その中には堂々たる筆致でこう書かれていた。『今川焼』。なぜだか『今』の字だけは鏡文字で、ああいうのはやはり噺家の諧謔、シャレなのだろう。 落語家になんちゃって弟子入りしたこと…