「夜中に子どもが具合悪くなったときにさ、どうしていいかわからないからどうしようもなくて救急車呼んだんだよ。
病院に行ったら若い医者が出てきて診てくれたんだけど、『こんな軽症で救急車呼んじゃダメです』とか言うんだよ。
軽症で救急車呼んじゃダメなことくらいこっちも社会人だから分かってるわけ。
分からなかったのは、それじゃあどうすればいいかってことなんだ」
友人が飲みながら言った。
子どもが夜中に具合が悪くなったとき、明らかな軽症なら様子を見るだろうし、明らかな重症だったら救急車を呼ぶ、で何の問題もない。
親として困るのは軽症と重症のグレーゾーンで、どうしたらよいか判断がつかないとき。
このグレーゾーンの見極めがとても難しくて、早めに病院に連れていけば「こんなに軽症で病院に連れてくるなんて!」と怒られ、遅くなれば「こんなに重症になるまで病院に連れてこないなんて!」と怒られる。
医療者側の視点では、不要不急の軽症で救急外来があふれかえってしまうような状態は負担が大きい。
夜間にはマンパワーが限られるからだ。
「救急車の適正利用を!」というスローガンで安易な救急車利用を控えるように言っても、モラルや精神論では物事は解決しない。
患者さんも医療者側も互いに助かるような情報提供の仕組みとして、#8000(全国共通)の小児電話相談や小児科学会監修の「こどもの救急」というサイトがある。
大事なことなのでまとめると
小児救急の電話相談は全国共通で
#8000
こどもの救急:
http://kodomo-qq.jp/index.php
「救急車を呼んだほうがよいか」「救急車を呼ぶほどではないがどうしたらよいか」、親御さんが不安を抱えたまま一人で悩んでも解決しないことはとても多い。
そんなときは専門家の知恵をぜひぜひ積極活用してくださいませ。
(FB2015年8月18日を加筆再掲)