流行り言葉や流行歌、一世を風靡する人物には時代の無意識が反映されている。
時代に足りないものを人々が本能的に求める結果、その時代に欠落しているものが大流行するのである。
今、ぼくが憂いているものは、とにかく明るい安村氏の「安心してください、穿いてますよ」の大流行の裏側に潜んでいる現代の病巣だ。
「安心してください、穿いてますよ」という言葉を人々が求めているという現象から、現代日本に欠落しているものが見えてくる。欠落するものを補うために、人々はこの言葉を心の底から求め、誰かに言って欲しいと願っているのである。
それにしても、世の中「穿いていない」人はそんなにも多いのだろうか。