セクハラ疑惑がすっぱ抜かれた財務省事務次官氏の更迭がウワサされている(①)。
官庁オブ官庁、トップオブトップの財務省事務次官ともあろうかたがなんとまあお粗末な、とも思うがどこか一本ネジが外れていないと事務次官とかにはなれないのかもしれない。
心理学者ロイ・バウマイスターによれば、フロイトの学説は示唆に富むものではあるが大間違いであるという。
フロイトは、「昇華」という考えかたを提唱し、なにごとかを成し遂げる人間というのは、本能的・動物的なエネルギーを社会的活動のためのエネルギーに転換しモノゴトを成し遂げるとした。
しかしながら現実を見ると、大芸術家や大実業家などなど社会的に立派な立場に出世した人は本能的・動物的なエネルギーを「昇華」して出世したわけではなく、むしろ本能的・動物的な欲望をフルスロットルで全開バリバリにしてスキャンダルに満ちていることも多い。
バウマイスターによれば、芸術家などは性的衝動に使うエネルギーを昇華して芸術にエネルギーを注ぐのではなく、性的衝動を抑制するためのエネルギーを節約して、そのぶん芸術に注ぐのだという(ロイ・バウマイスター他『意志力の科学』インターシフト 2013年 p40-41)。