『ありたい自分』のための時間術ー1日を24時間15分にする方法。

<休みになりゃ暇だし 仕事は暇なし>
(B’z 『BIG』)
 
人生後半戦の時間とお金の使いかたについて考えている。
まさに冒頭の歌詞のような心境で、ぽっかり空いた日曜昼間の時間の中でこれを書いている。
さて、10年後に『なりたい自分』追求もよいけれど、今『ありたい自分』の追求もよいのではないかと書いた。
週末こそ以前より暇になってはいるが、平日に心と時間の余裕のある生活をしたい。
 
時間の使い方を考えるにあたり、お金とのアナロジーで考えた。
お金にも、個人生活用のお金と事業用のお金がある。
個人生活のお金と事業用のお金では、桁が違う。
個人生活用のお金を作るための戦略と、事業用のお金を作る戦略は明らかに異なるだろう。
 
それと同じように、個人生活用の時間と、事業用の時間の作りかたを切り分けたらどうだろうか?
お金の場合には、究極的には
 ①稼ぐ
 ②節約する
 ③投資や借金などほかから調達する
ということになる。
個人生活用のお金は基本①、②が中心だが、事業用のお金の場合、①、②でタネ銭を作りつつ、ほぼ確実に③が必要になる。
 
事業用の時間を作る場合にも、やはり③の感覚が大事で、ゼロからなにかを独学で勉強するだけではなく、専門家の力を借りることが重要だ。
 
今回考えるのはどちらかというと個人生活用の時間の話となる。
もし一日が24時間15分だったらどうだろう?その15分を使って朝、カフェでコーヒーをゆっくり味わってもよい。15分余計に寝てもよい。YouTubeで面白動画を見たってよいし、ぼーっとしてもよい。『ありたい自分』実現のための15分だ。
 
そうした、『ありたい自分』実現のための15分をどう生み出すかということについて、書きながら考えていきたい。
考えながら書く覚書なので、MECEとはいかず整合性のないものになる。
どうしたら平日に、『ありたい自分』のための15分を捻出できるだろうか。順不同でメモを作っていく。
 
①時間の手綱を渡さない。
清水克彦『40代 あなたが今やるべきこと』(中経の文庫2011年 p.74-77)より。
アポイントメントを入れるとき、「いつでもいいですよ」とは言わない。自分のスケジュールを考え、それに従って「〇日の〇時か△日の△時だとありがたい」とお願いする。
ほかの仕事中、電話がかかってきたときに取り掛かっている仕事を中断せず、折り返して電話するようにする。
 
②できれば昼食などのために外出しない。その分早く帰るほうが得。
山本真司『40歳からの仕事術』(新潮新書 2004年 p.166)より。
これはケースバイケースだ。同僚などとの意見交換、チームビルディングなどにランチはたいへん有用だし、気晴らしに外食したいときもあるだろう。
だが、どうでもよい場合には、なるべく昼食のために外出しないクセをつけると移動時間が浮く。
 
③80点でいい仕事を見極める。
本田直之『レバレッジ時間術』(幻冬舎新書 二〇〇七年 p.120-122)より。
仕事には100点満点でなければダメなものと、80点でいいからスピード勝負な仕事がある。
80点でいいものにじっくり時間をかけ過ぎないことも重要。
ぼくの場合は、役所に提出する書類の一部がこれにあたる。
病院では役所関係の書類作成の仕事も多いが、80点でいいからスピード勝負で書き上げることを心掛けている。
 
④昼寝時間を取る。
上掲の本田直之『レバレッジ時間術』p.136-139より。
実行しているかたは十分以上に理解しているのが昼寝の効用で、少し寝るだけで午後の効率が段違いだ。正直、人生後半戦だからだと思う。
余剰時間を生み出すために昼寝に時間を使うというのは本末転倒のように見えるかもしれないが、「時間を投資して時間を得る」という事だと思っていただきたい。
 
⑤2分で終わることはその場でやる。
デビッド・アレン『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』(二見書房 2008年 p.57)より。
簡単なメールの返信、ダイレクトメールの整理などなど、1~2分もあれば終わるものを積み重ねておくとどんどん仕事がたまっていき心が重くなる。
遊びの誘いのメールも、その場で断るなら「ごめん!都合悪くてその日いけない!」で済むのに、何日も放置すると「返信遅れて申し訳ありません。少々仕事が立て込んでおりまして…」と返信文も長くなる。
2分で終わることはその場ですぐやるという習慣はお勧めだ。
GTD法はまだまだいろいろあるが、ぼくが今のところ実装できたのはこれだけ(もうちょい実装したい)。
 
⑥会議などのアポイントメントは45分で入れる。
田中和彦『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社 2010年 p.94-95)より。
会議などをセッティングするときに、60分単位でたとえば午後2時から3時までと設定すると、必ず集合時間に遅れる人が出てくる。その人が来るまで数人が時間を無駄にする。
これを45分単位で、午後2時15分とするだけでぐっと遅刻者が減る(という)。
「会議とは、やることがないときにできる最高の暇つぶしである」という。誰かの暇つぶしの相手になることは、極力避けなければならない。
 
⑦0.5秒でも早く済ますため投資する。
処理速度の遅い古いパソコンを使っているとコンマ何秒かの遅れが何度も発生する。それを避けるためにきちんと買い替えていく。
氏名や住所、固有名詞など、書類に何度も書く同じ文字列は「ハンコヤドットコム」などでハンコにしてしまう。
コンマ何秒かを節約して、チリも積もれば山となるで、1日に15分の余裕時間を生み出す。
 
⑧任せるところは誰かに任せる。
確定申告の書類を作るのに何日も時間と心を費やすのならば、思い切ってプロに依頼する。
なにかの課題を自分よりうまく処理できる人がいるなら、その人にお願いする。
人類社会が発展したのはそれぞれが自分の得意なことに注力し、その成果を交換しあったためだということを思い出す。
 
平日に、『ありたい自分』実現のための15分を生み出す工夫について、思いつくままざっと書いてみた。ぜひアイディアをお寄せください<(_ _)>。
究極的には「SNSをやめる」というのが正解だが、不可能なことを論じても仕方がないと思う。