「知識や経験、技術や倫理、責任などが要求される分野において」、いわゆるフラットな関係性というものに対して警戒感を抱いているというお話。

あくまで個人的なお話です。
「知識や経験、技術や倫理、責任などが要求される分野において」、いわゆるフラットな関係性というものに対して警戒感を抱いています。
 
その昔、「さまざまな関係者が参加する地域医療を考える勉強会」みたいなものに参加したことがあります。
患者、患者家族、医者、看護師、薬剤師、さまざまな立場の人が、肩書を外してフラットに語りあおうみたいな会。
で、立場を超えてフラットに医療を語りあうことが必要、ということでいわゆる民間医療や代替医療の人たちも招かれた。
第1回めは和気あいあいとしてよい雰囲気だったと思います。
 
回を重ねるごとに少しずつ雰囲気が変わっていきます。
さまざまなイシューに関し、医者たちはエビデンスの薄いことは言えないと比較的慎重な物言いになるんだけど、いわゆる民間医療、代替医療サイドの人、鍵括弧つきの”自然派”の人たちは「〇〇が体にいい!」「××で病気が治った!」とだんだん声が大きくなっていきました。
 
さらには参加している医者たちに対し「△△を□□さんの病院で宣伝してください」とか言い出したり(フラットな会なので、医者だからといって「□□センセイ」とは呼ばないで「□□さん」と呼び合いましょうということになっていた)。
 
で、だんだんと医者たちはその会に参加しなくなった。みんな仕事もあるし。
その会は、最後のほうは一方的に「教えて教えて」というばかりの人と、いわゆる民間医療、代替医療の人の宣伝の場となって自然消滅しました。
 
以来、「知識や経験、技術や倫理、責任などが要求される分野において」、いわゆるフラットな関係性というものに対して警戒感を抱くようになりました(個人の感想です)。
 
とっぴんぱらりのぷう。