官僚は政治家のどこを見ているか。

官僚が重視する政治家ってどんな人?やっぱり政策通とか?
中央官庁に勤める友人に聞いてみたことがある。彼の答えは非常にシンプル。
「んー、選挙に強い人」

 

価値判断や感情論は極力まじえずに書く。
実質的に政策立案の多くを担い、それを遂行する社会的使命を負う官僚にとって、時に仕事上の追い風となり時に向かい風になるのが政治家だ。
訳知り顔で「政治家なんてなにもやっていない。日本を動かしているのは官僚だよ」なんて言う人もいるが、民主党政権では政治サイドのランダムな介入のため行政が「様子見」になり過ぎて機能を大幅にスロウダウンしてしまった部分があったと聞くし、税理論からは抜け抜けであろう「ふるさと納税制度」も強力に推進されているのは政治サイドの働きかけが非常に大きいはずだ。
官僚・行政サイドのカウンターパートとして政治家というのは今までもこれからも大きなファクターである。

 

官僚・行政サイドからみてカウンターパートがどんな人かというのは大事なことだ。
カウンターパートがどんな人かによって仕事の進めやすさが変わってくるからだ。
カウンターパートである政治家がどんな人かというのとともに、その政治家がいつまでその立場にいるかというのもまた重要である。
どんなに有能でいい人でも、すぐ失脚するのでは仕事上の付き合いは短くなる。
逆に理解力は今ひとつで何度もレクに伺わなければならない相手や、テレビカメラの前だけで勇ましい人であっても、長くその立場に立つ相手であれば仕事上の付き合いが長くなるから重視することになる。

 

冒頭の、官僚が重視するのは選挙に強い政治家、というのは、そこらへんの官僚リアリズムを感じさせる発言である。

カウンターパートである政治家を研究することは、敏腕官僚であるための必修項目なのであろう。

 

聞くところによると、昨日の夜あたりから厚労官僚の人たちの間でフランス語の学習熱が高まっているそうである。ボンジュール。

あ、最後の部分は作り話ですので悪しからず。セ・ラ・ヴィ。

 

3分診療時代の長生きできる受診のコツ45

3分診療時代の長生きできる受診のコツ45