「人間は一生のうちに7~8回家電を買い替える」というお話。

「人間はね、一生の間に7〜8回、家電を買い替えます。前半の3〜4回は安売り量販店で買うかもしれない。我々のお客様は、後半の4回の買い替えの方々です」
昔、いわゆる“街の電器屋さん”で働かせてもらったことがある(本当)。冒頭のセリフは、そのレクチャーの時に聞いた話だ。
 
ナントカ電気とかナントカ電器とか、これだけ家電量販店チェーンがたくさんあると“街の電器屋さん”も大変じゃないですかなんて質問に返ってきた答えが「我々のお客様は後半4回のかた」だった。
 
家電の寿命がざっくり10年(ものによるが)だとして、人生80年を10年でわると8回。人生で電器買い替え7〜8回というのもわかるような。
確かに若いうちは「1円でも安く!」と電器街や家電量販店を駆けずり回り、ネットのサイトをはしごしたりする。
しかし歳を重ねるごとにそのエネルギーは無くなってゆく。仕事とかもあるし。
かわりに頭の中を占めてゆくのが、「どーでもええわー」のお気持ちである。
 
「選ぶのもしんどいし、馴染みの◯◯さんのお店で見繕ってもらうか」というお客様の役に立とうというのが“街の電器屋さん”なのであろう。
もちろんそういう気持ちにつけ込んで“勇み足”のようなことをするのは商人道に反するわけだが。
 
ツラツラとそんなことを書いたのは、もうかれこれ1ヶ月ばかり、「CDプレーヤー欲しいなあ」と悩み続けているからです。
ネットで見れば数千円でキッチュでガジェットな中華プレーヤーもあるしそんなんパッと買ってしまえばよいのだけれど、安いの買ってすぐ壊れてもやだし、残念ながら人生の「後半4回の買い替え」時期に入っているので変なの買って後悔するのもイヤだしなあ…。