2018-01-01から1年間の記事一覧

コトーを読みながら2-離島の医療を継続させる工夫とは

マンガ『Dr.コトー診療所』を読みながら、かつて訪れた沖縄のとある島の診療所のことを思い出している。 www.hirokatz.jp 人口数百人、塩作りで有名なその島にうかがったのは今から10年前。一人の心熱きドクターがその島の医療を支えていたー と書くと、今に…

コトーを読みながらー沖縄ではなぜ昔から総合医療が盛んだったか。

勤務先の中條医院の待合室に医療医学マンガ文庫を充実させるべく、名作・有名作を少しずつ集めている。そのなかの一つに山田貴俊『Dr.コトー』がある。 www.hirokatz.jp 離島の古志木島の医師、五島健助、通称Dr.コトーの活躍を読みながら、ぼくはその昔…

「病、市に出せ(やまい、いちにだせ)」の話(R改)

偉大な人物が勇気を与えてくれるように、偉大な地域もまた、ぼくたちに勇気を与えてくれる。 徳島県旧海部町は、全国で最も自殺率の低い町だ。この町の自殺率の低さを調査した岡檀氏の著書『生き心地の良い町』(講談社 2013年)によれば、その秘訣は5…

ゴディバ「義理チョコをやめよう」とパタゴニア「Don't Buy This Jacket」

今ものすごく気になっていることがあって、それは2018年のゴディバのチョコの売り上げである。「日本は、義理チョコをやめよう」という広告が日経新聞に出たのは2018年2月1日。 <もちろん本命はあっていいけど、義理チョコはなくていい、 いや、この時代、…

デンマーク人曰く、「馬鹿な答えはあるが、馬鹿な質問はない」(R改)

「馬鹿な答えはあるが、馬鹿な質問というものはない」。原文で言うと、Man kan findes dum svar,men man kan ikke findes dum spoersmaal.デンマークに高齢者施設の見学に行ったときに教えてもらった言葉である。なんて発音するかビタ一文分からないけれど、…

トライブ・ゲームとしての仕事ーAIの専門家によれば「人間の仕事の8割は部族ごっこ」とのこと。

「AI技術が進んだら、人間の仕事って無くなるんですかね、 この間AIの専門家にそう聞いたんですよ。 そしたらね、その専門家の答えはこうでした。 『大丈夫、人間の仕事は無くなりません。 人間の仕事のうち生産性が必要なのはたかだか2割で、残りの8割の…

ナナメから見る小室哲哉叩きの失敗~ウケるマスコミ論調のつくりかた

週刊文春による不倫報道が引き金となって、小室哲哉氏が引退を決めたという。引退なんてしないでもっとヒット曲を書いてもらいたいとし、もったいない限りである。 なんだかんだでタフな人だから、しばらくしたら復活して欲しいと思う。 我が家のテレビは機…

「みんな“自分”」~ボブとサリーとアンの話(R)

まだ子どもが幼かったときのこと。 「ねえパパ聞いて。わたし気付いたんだ。あのね、みんな“自分”なんだよ」。ある日、幼いわが子が話しかけて来た。「わたしはね、“わたし”でしょ。パパは〜、“ぼく”。ママは〜、“わたし”。ね、みんな“自分”なんだよ」。おお…

「はたらく細胞」賛歌ー中條医院に『医療マンガ文庫』がある理由

船橋市・新京成線高根木戸駅の近くの中條医院を引き継いで早100日あまり。 最近、待合室に『医療マンガ文庫』を作ってみた。きっかけは清水茜著『はたらく細胞』(講談社 シリウスコミックス)。なんと、白血球や赤血球、血小板など、体の細胞を擬人化し…

あたかも落合信彦の如く。

2018年の日本に必要なのは、もしかして落合イズム、魔術師本人ではなく「魔術師の父」パパ落合、別名ノビー・オーチの精神のほうではないだろうか。 仕事はじめの朝、頭に浮かんだのはそんなことだった。 知ってる人は知っている、知らない人はそうでもない…