ネットを見ていると定期的に経営者とは、みたいな話題が出る。
確かに「雇われ」と「オーナー経営者」では見えているものが全然違う。社会の解像度が段違い。裸眼のケント・デリカットとサンコンさんくらい見えるものが違いすぎる。
特に駆け出しの時が顕著で、例えば起業したばかりのオーナー経営者が商店街に行くと、「え、あの店もこの店もみんな毎月きちんと十何万も家賃(店賃)納めて毎年納税して何十年もちゃんと経営してるの?!すごすぎる!八百屋のおじちゃんもラーメン屋のおっちゃんもすごすぎ!」となる。
「雇われ」の時はそんなこと考えても見なかったのに、身銭を切って起業という勝負に出た時に、世の中にたくさんの先輩経営者がいるのが見える。
オーナー経営者になるメリットはこんなふうに、社会や世の中の見え方が全然変わってくるところにある。これは経験しないとわからない。
駆け出しオーナー経営者がたとえば先ほどの商店街のラーメン屋に入るとさらにすごい。
「え、店長以外に従業員がいる! 家賃払って税金払って、しかも従業員の給料まで払えているなんて、なんてすごいんだ! 営業日数が月◯◯日だから、一日あたりの売り上げがいくら以上ないとダメなはず!それだけの数字たたき出しているなんて、店長マジすごすぎる!
え、この店、2号店もあるんすか! どうやってマネジメントしてるんすか! 店長マジ神!
2号店を信頼してまかせられる人材、どうやって探したんですか!
一つの店を切り盛りするのはなんとかイメージできるんすけど、自分の目の届かない2店舗め、どうやってマネジメントしてるんすか! 店長、経営について、じっくり話聞かせてください!」
オーナー経営者になるメリットはほかにもあるが、このように世の中の解像度やコミットの深さが段違いになるのが最大のメリットだろう。
ちなみにデメリットは、店長にじっくり経営について話を聞いているうちにラーメンが伸びることである。