2019-01-01から1年間の記事一覧
日本内科学会雑誌4月号に「外国人患者増加時代の試み〜「町のクリニック」におけるポケトーク導入の経験〜」という記事を執筆させていただきました!p.887〜890に掲載されています。内科学会会員のかた、よろしければぜひお読みください!
「君たちは幸運であります。現在、地球上には200もの国がありますが、母国語で高等教育を受けられる国は限られています。世界の高等教育に使われている言語は10程度で、日本語はその中の一つなのです」壇上からその人は言った。 英語・フランス語・中国語・…
<Cのことを思い出す。この男には、コーヒーを飲むのがただ一つの存在理由だった。ある日私が、このCに、感動に声をふるわせて仏教礼賛をやってのけたところ、彼はこんなふうに応じてきた。「ああ、涅槃ね、いいんじゃないの。でも、コーヒーぬきじゃごめ…
「あーあ、こんなことならインドネシア語を勉強しておけばよかった」そんなことを言われたのは96年の初春、パリのユースホステルだった。 ユースホステルの日本人部屋で一緒だった彼はフランス語学科でがっちり学んでフランス語がペラペラだった。「でもさ、…
誰かがこんなことをtwitterでつぶやいていた。「令和という新年号を聞いたとき、なぜだか平成に亡くなった自分の知人たちすべてを思い出した」 令和という新時代を迎えるぼくたちは、平成に亡くなった人たちを平成に置き去りにしていく。あの人も、あの人も…
日本でもっとも自由主義経済的なテレビ局とはどこだろうか。関東ローカルになってしまうが、ぼくはテレビ東京だと思ってる。 なぜテレビ東京が最も自由主義経済的か。その理由は、テレビ東京の主要株主が日経新聞だからではない。たしかにテレビ東京の主要株…
一人の男がいた。彼は世界を誰よりも美しく見て、誰よりも鮮やかに描写し、巧みに言葉を組み合わせた。彼は詩人だったのだ。彼は原稿用紙にかつてないほど素晴らしい詩を描き、そしてその原稿用紙を机の引き出しに大事にしまった。誰にも見せることなく。か…
<「悪い」と「良くなっている」は両立する> ベストセラー『ファクトフルネス』(ハンス・ロスリング他著。日経BP社 2019年)を読んでいてはっとさせられた一節(p.89)。なにかが「悪い」という状況と、「良くなっている」という状況は両立する。しかし我…
どの業界にも「決めフレーズ」というものがある。 「決めフレーズ」というのは今さっき考えた言葉だが、「これ以上ああだこうだ言っても変わらないし、ここらで話を切り上げてちゃっちゃとモノゴトを進めましょうや」というときに使うフレーズのことである。…
都心からは少し離れた街にその遊園地はあって、年かさのその遊園地にそのメリーゴーランドはある。 年かさの遊園地に見合ったようにそのメリーゴーランドもこれまた年かさで、今日もくるくる回っている。説明書きによれば、そのメリーゴーランドは実はその遊…
マイブームの「集合天才」。わざわざ海を越えなくても、日本の芸能の世界にも「集合天才」の例があることに気づいたのでご報告する。文献的に裏付けが取れないし聞きかじりなので仮にJ事務所としておく。 男性アイドルグループで有名なJ事務所では、新しいア…
「集合天才」。いい言葉だなーと最近じわじわと好きになっている言葉で、おおたとしまさ氏の『受験と進学の新常識』(新潮新書)で読んだ。文脈としては、受験では様々な評価基準・評価方法があるが、全ての生徒が同じ評価方法で最優秀をとることを求めてい…
いま一部で話題の『山月記』を青空文庫で読む。 よくこういうので誰かが漢詩を浪々とうたいあげてほかの誰かが書きとめる、みたいなシーンあるじゃないですか。漢詩とかってよく知らんけど韻とか踏むじゃないですか。韻とかって同じ音とか似た音を駆使するわ…
ファミリーマートが「子ども食堂」を行うとのこと。それに対する疑問点・懸念点がweb記事になっていたりする。 news.yahoo.co.jp 誰かを批判したいわけではない。これまで実直に「子ども食堂」運営をされてきた熱意に敬意を表したいし、ファミマ「子ども食堂…
朝の通勤電車。若いお母さんが子どもを抱っこしてたっている。席はあいているが、吊り革につかまるのが楽しくしかたない我が子のために一生懸命抱っこしているのだ。あるある。ぼくは心の中で共感した。子どもってなんであんなに吊り革につかまりたがるんで…
「三角関数なんか社会に出たら使わないんだから、みんなが高校で学ぶ必要はない」という論について。 内田樹氏は2007年の著書『下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち』(講談社)で、市場主義は即時の等価交換が原則であり、教育は市場主義・商…
小林よしのりの『ゴーマニズム宣言』の中で、成人式を迎える小林氏に彼の父親が「スーツを買ってやる」というシーンが出てくる。当時大学生の小林氏は時代もあって成人式にスーツなんてダサいもの着ていかないからいらない、と言う。それに対して彼の父親は…
「靴下はなぜ片っぽだけ無くなるか」という人間最大級の謎に対する答えをご存知だろうか。名も知らぬ賢人がこうツイートした。「両方無くなった場合は気づかないからだ」 1組の靴下にはこんな運命がある。パターン1 末永く添い遂げる。ペアで活躍し続けるパ…
千葉県・船橋市「中條医院」院長の高橋宏和です。 脳や神経の病気を内科的に診る我々脳神経内科で年々患者さんが増えている病気の一つがパーキンソン病。 パーキンソン病のことを知っていただくため、簡単にまとめてみます。 パーキンソン病ってどんな病気?…